時は十六世紀、西欧では「発見」が合言葉だった。
かのクリストファー・コロンブスと姓を同じくする
ひとりの解剖学者が人体にまつわる発見をした。
女の両脚のあいだに屹立するささやかな器官…。
解剖学者はその突起物を「ウェヌスの愛またはよろこび」と名づけた。
あらゆる女が、そして男が、
この小さな器官がもたらすものに耽溺し、支配され、慄然となった。
異端審問にかけられた解剖学者の愕くべき弁明とは―。
近代科学の萌芽と人間精神の飛翔を、
これ以上ないほど挑発的、悲劇的に描ききった、衝撃のデビュー作。
93年フェルタバット財団新人文学賞受賞。
状態: 並〜並下 帯アリ。カバー角にハゲ。天にヤケ、小口に一点汚れ。
出版社: 角川書店
著者: フェデリコ・アンダーシ
翻訳者: 平田渡
発行年: 2003年 初版
定価: 2100円
ページ数: 265ページ