自然は無限の浄化作用を失ってしまったのか?人々は水を求めて海へと殺到した。
太陽は照りつけ、火災は頻発する。世界はいまや無人の砂漠地帯に化そうとしていた。
海は蒸発機能を停止し、海岸に集落をつくった人々は蒸留して生命を維持した。
その結果、蜒々とつづく砂丘と塩の海岸線とが出現した。
徐々にもたらされた惨害、乾燥する世界!原因はなにか?
こざかしい人間の知恵をあざ笑うように自然は沈黙を守った。
「沈んだ世界」「結晶世界」につづいて鬼才バラードが描く自然と人間との闘争。
※こちらの書籍は、文庫本です。
状態: 並下 帯ナシ。カバーにシミ・スレ・剥げ・傷。本体にシミ・ヤケ。
出版社: 東京創元社
著者: J.G.バラード
翻訳者: 中村保男
発行年: 1986年 8版
定価: 400円
ページ数: 291ページ
シリーズ: 創元推理文庫 SF