「私ね、後、一週間で死んじゃうの」
彼女は唐突に、まるでアルバイトが決まったかのようにさり気なく、
話のついでといったふうに、何時もの口調で、何時もの笑顔で、
僕にそう告げたのでした。
彼女が履いていた靴下の話をしたことがきっかけで
付き合うようになった高校2年生の僕達。
平凡な毎日を送っていたある日、僕は彼女から唐突に告白される。
余命一週間。
動揺する僕に、残されたわずかな時間を自分らしく生きたいと、
全てを受け容れた口調で彼女は言った。
『ミシン』収録の名作「世界の終わりという名の雑貨店」に、
自ら捧げたオマージュ…嶽本野ばらの新たな原標となる作品である。
状態: 並上 帯アリ。
出版社: 小学館
著者: 嶽本野ばら
発行年: 2006年 初版
定価: 1365円
サイズ: 13.9×19.6cm
ページ数: 158ページ