雪など取り立てて珍しいものでもないが、それでも、こんなものを目にしたことはないだろう。
このみごとな雪の結晶をとらえた写真のコレクションは、
小さな芸術品ともいうべき繊細なミクロの姿を、独自のシステムを使って撮影したものである。
本書『The Snowflake』には、ありきたりに見えるものの驚くべき姿がおさめられている。

日常とかかわりのある科学や気象、驚きの写真に興味を持つ人は多い。
『The Snowflake』には、そのすべてが含まれており、
ためになる解説に魅惑的な写真という取り合わせが相乗効果を生んでいて、ほかに類を見ない。
著者のケネス・リブレクトはカリフォルニア工科大学物理学コースの責任者で、
雪の結晶の研究者としても知られており、雪について物理学の観点でとらえたうえで、
雪にまつわる神話や、どのようにして雪の結晶ができるのかについて論じている。
写真家のパトリシア・ラスムッセンが、雪の結晶をあざやかなカラーの顕微鏡写真でとらえている。
また、農夫のウィルソン・ベントレーによって発明された雪の結晶の顕微鏡写真の歴史にも言及している。

※こちらの書籍は、洋書です。