村びとの制止を振りきって、
自殺者が埋葬されるという十字路までやってきたわたしは、
森の中の寂しい小径を登りはじめた。
やがて開けた平地にたどりついたが、そこは墓地だった。
そしてその時わたしの脳裏にひとつの叫びがこだました…
「今夜はワルプルギスの夜だ!」
恐怖の一夜を描いた表題作のほか、「判事の家」「牝猫」
「ジプシーの予言」「鼠の埋葬」「血まみれの手の悪夢」など、
戦慄と恐怖に彩られた傑作九篇を完全収録。
本書は怪奇小説の不滅の古典
『吸血鬼ドラキュラ』の作者唯一の短篇集である。
(ソフトカバー)
状態: 並下 帯ナシ。カバー上部に目立つ破れ・折れ跡、縁に傷み。小口に少汚れ。ページ角に少傷み。
出版社: 国書刊行会
著者: ブラム・ストーカー
翻訳者: 桂千穂
挿絵: 北村花子
装画: 中村信
発行年: 1997年 新装版初版
定価: 1500円(税別)
ページ数: 275ページ