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書籍詳細

【眼の世界劇場 イメージの博物誌17】 フランシス・ハクスリー/高山宏

販売価格: 1,700円(税込)

[ごめんなさい。売れてしまいました。]

書籍詳細

たとえば、駝鳥や蜘蛛はそれぞれの卵をじっと凝視することでこれを孵化させるのだとか
怪獣バジリスクはその眼のひとにらみで相手を殺すのだとか
蛇はその凝視の磁力でナイティンゲールを殺すのだとか
人々が本当に真顔でそのたぐいのことを口にしていたのは、そう遠い過去のことではない。
古代の迷信に通じたレオナルド・ダ・ヴィンチもそういうふうに考えていたふしがあるし
第一、卓越した一画家として、自分の絵が見る物を魅了してしまう
呪縛の力というものをよく知っていたはずだ。
1世紀ほどのちの医家にして人文主義<巷間の謬説>の暴露者、トマス・ブラウン卿にしても、
例えば魔蛇バシリスクの正体が、エジプトのファラオたちがかつて王権の象徴として
その王冠に戴いた蛇形章<ウラエウス蛇>に過ぎないと喝破する一方、
殺す力が視線に具わっているという考えは受け入れていた。
それと同じことで、それ以外の迷信の多くも
元をたどれば象徴的な意味を持っていたと見ることができる。

状態: 並 帯ナシ。カバーはもともとないようです。表紙にスレ・小傷・縁に微傷み。
出版社: 平凡社
著者: フランシス・ハクスリー
翻訳者: 高山宏
発行年: 1992年 初版
定価: 1900
ページ数: 100ページ
シリーズ: イメージの博物誌17

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